「イースターって何するの?」
「卵のイベント…?宗教的なもの?」
日本ではなじみの薄い“イースター”。
でもキリスト教文化圏のニュージーランドでは、年に一度の大切な祝日です。
さらに驚くのは、イースター=秋のイベントだということ。
南半球にあるニュージーランドでは、日本と季節が真逆。
春を祝うイースターが、紅葉の中で行われるという不思議な感覚。
今回は、そんなニュージーランドでの私の留学体験を通して見えた、イースターの意味と文化の違い、そして心がほぐれる瞬間をお届けします。
1. イースターとは?意味や由来をやさしく解説
イースター(Easter)は、キリストの復活を祝うキリスト教の行事で、
「復活祭」とも呼ばれています。
- 毎年、春分後の最初の満月の次の日曜日に行われる
- キリスト教徒にとってはクリスマスと並ぶ重要な日
- イースターバニー(うさぎ)やエッグ(卵)は命の象徴
日本ではまだあまり知られていないものの、
海外では家族や友人と過ごす心のこもったイベントとして広く根づいています。
2. ニュージーランドのイースター文化とは?
ニュージーランドでは、イースターは4連休になる大きな祝日です。
- Good Friday(聖金曜日)〜Easter Mondayまでの4日間休み
- スーパーやカフェ、映画館までもが閉まることが多い
- 家族でキャンプに出かけたり、教会で祈ったりする人も多い
日本の「にぎやかな祝日」とは違って、
“静かに、穏やかに過ごす”祝日という印象でした。
3. 「祝日なのにスーパー閉まってる!?」文化のギャップ体験
ある年のイースター初日。私は朝からちょっと焦っていました。
「あれ、どこのスーパーも…開いてない?」
Googleマップで見ても、すべて“閉店中”の表示。
現地の人に聞いてみると、「今日はGood Fridayだからね」と。
実はニュージーランドでは、この日営業が法律で制限されていて、
お店もレストランも、本当にほとんど閉まってしまうんです。
「祝日は何かを“する日”じゃなく、“休む日”なんだな」
そんな文化の違いに、初めて心が静かになる瞬間でもありました。
4. パンが消えて現れるホットクロスバンズの意味

イースター前の週。
スーパーのパン売り場に登場するのが「ホットクロスバンズ(Hot Cross Buns)」です。
- シナモンとレーズンが入ったふんわりパン
- 表面には“十字”の模様
- キリストの十字架を表す、イースターの伝統的な食べ物
イースター直前には店頭から一斉に消えるほど人気で、
“このパンを見かけると、イースターが近い”というサインにもなっています。
5. 春を祝うのに秋?南半球で感じた季節のズレ
「イースター=春の訪れを祝う行事」…のはずが、
ニュージーランドでは落ち葉が舞い、空気が冷たい秋の季節。
- 木々は赤や黄色に染まり
- 子どもたちはセーター姿でエッグハント
- 花柄のイースターラッピングと紅葉が同居する風景
この“違和感”と“かわいさ”が入り混じる感覚が、私にはとても印象的でした。
6. 厳しかったホストマザーからもらった、やさしさのチョコエッグ
私のホストマザーは、かなりきっちりしたタイプでした。
- 毎日の生活ルールも細かく
- ちょっと距離のある印象
そんな彼女が、イースターサンデーの朝。
テーブルに置かれていたのは、
Cookie Time のチョコエッグ
“Happy Easter! ”と言われました
たったそれだけ。でも、それが心にじんわりとしみて、
言葉以上に“やさしさ”が伝わる瞬間でした。
7. まとめ|文化の違いがくれた、心の変化
イースターは、
宗教行事であると同時に、「静かに、あたたかく、心を休める日」でもあります。
ニュージーランドの秋のイースターで体験したのは、
「何もしない」ことでしか感じられない、
“満たされた時間”と、“人のやさしさ”でした。
イースターは、春の祭りじゃなく、
“心をほどく”祝日だったのかもしれない。
コメント